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徒然日記中心ブログ。好きなものを好きなときに叫び語る ≪リンクフリー≫≪コメント・TB≫大歓迎です!泣いて喜びます!!         管理者:琴野瑛理


by dark-road001
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窮鼠はチーズの夢を見る

探し続けていた水城せとなさんの『窮鼠はチーズの夢を見る』を発見したので即購入してきました!
各所で高評価をいただいている本なので、ずっと気になってたんですよね。
予想通り、大変面白かった…!絵もキレイですしね!
せとなさん、優柔不断な主人公を描くの上手すぎる。
JCなのにBLで良いのだろうか…

ネタバレ全開の感想はMoreからどぞー。






むず痒い…!焦らしが上手い…!と、読んでる間中悶えてました(笑
まず作者からのメッセージのとこが衝撃でした…。

当時の編集長様のお言葉
チョットいい話<<<<ゲイとかSMとか
当時の担当者様のお言葉
激しくエロく!

なんというか…編集長と担当さん次第で作家の進む方向って定められるんだなぁとか思いました。チョットいい話とか描かなくていいんだ…(笑

<つまりこんなお話です>
優柔不断な主人公恭一は、その性格から“不倫”を繰り返していた。
ある日妻から依頼された興信所から派遣されていた男と出逢う。それは、かつての大学の後輩・今ヶ瀬だった。
不倫を揉み消す代わりに今ヶ瀬が要求したのは「恭一のカラダ」という信じられないものだった。

今ヶ瀬は「せめてキスだけ」と要求し、10年越しの想い人に触れる。
妻から離婚を切り出され、今ヶ瀬と住むことになり、徐々に溺れていく恭一。
世間体を気にして拒絶し、恭一はその後も女の人と不倫を繰り返す…。
そして、ある日偶然かつての大学のサークル仲間である夏生と出会う。
夏生は恭一の元カノで「賢いし、情も深いし、あなたとやっていける度量もある。俺、あの女が一番嫌いでした」と今ヶ瀬の天敵と言える存在だった。
ゲイである今ヶ瀬の世界はノーマルである俺には無理だ、と恭一は夏生にヨリを戻そうと言われてずるずると引きずられていく。
今ヶ瀬は夏生を呼び出し、「あなたに本気を出されたら俺に勝ち目はありません。消えてください」とお願いする。
今ヶ瀬の気持ちに気付いた夏生は「負けを認めるならあんたが消えれば?」と対峙する。
そこへ駆けつけた恭一はどちらか一人を選べと言われ、迷いながらも夏生を選ぶ。
しかし、ホテルへ入っても恭一は夏生とセックスすることが出来なかった。
「今ヶ瀬は俺に飽きたらいくらでも次へ行けるけど、俺は置き去りにされたら俺はどうすればいいんだよ……」
家に帰った恭一は風呂場で寝ていた今ヶ瀬に駆け寄る。
最後のお願いだから、と「俺と寝てください」と抱きつく今ヶ瀬に肯定出来ず、吸殻だけを残し今ヶ瀬は恭一の元を去っていった…。

夏生に励まされながら、2ヶ月が過ぎた。
今ヶ瀬の吸殻を捨てられないまま…。
連休を前にしたある雨の日、恭一はタクシーに乗り込もうとする今ヶ瀬を発見して、走り出す。
なぜ連絡をくれなかったのかと今ヶ瀬は恭一に問う。来るはずのない連絡を待ち続けて、気の遠くなるような24時間の繰り返し…。
恭一にキスしようとした今ヶ瀬は「他に男がいる奴とキスなんか死んでもしない!!別れろよ!!いますぐそいつと別れろ!!ここで!!」と言われ、携帯を取り出し男と別れる。
彼らはキスを貪り合い、繋がった。
『――さあ、これからどうしたらいい?溺れていくのかな……』

上記の文、思ったより長くなったなぁ…
ともかく、今ヶ瀬の想いがひたすら切ないです。
狂おしいほど好きなのに触れることさえ叶わなかった想いを10年も抱き続けるとは…。
恭一の中途半端な優しさが期待を持たせるんですよね…その度に苦悩させられると。
ハメルンの笛吹きに付いていくネズミ=恭一
元カノの夏生は恭一を見抜いてるなぁ…。
「来月俺は30になる」「恥ずかしい男」「…そうやっていつも…あたしが何か言うのを待ってる空気がもうキモチワルイの」
この辺が本当にリアルでした…。女性陣は現実味ある発言多いですからね…。
そしてひたすら泥沼…。恭一何回不倫してんだよ…。
「迫られて 流されて 捨てられる のエキスパートだぞ」って、自覚あるのにどうしようもないところがまた…。
短期間付き合うのはいいけど、結婚はしたくないという女性からしてみれば本当に不倫向きの相手なんだろうなぁ。

高評価をいただいているだけあって、凄く面白かったです!!
せとなさんが描くプリンセスコミックスの『放課後保健室』もオススメです。
上半身は男で下半身は女の主人公が、迷い戦い恋をするというお話です。
by dark-road001 | 2007-03-13 11:49 | 漫画・小説